秋津野未来への挑戦−女性が輝いてこそ地域は元気

●女性が輝いてこそ地域は元気

 地域づくりに、地域をあげて積極的な取り組みを展開し続ける上秋津。
 しかし、地域で開かれる各会合で、女性の姿は少ない。上秋津の女性は、地域づくりへの参画に消極的なのだろうか。「役員をしている女性しか呼ばない」という声が、女性の間から聞かれる。
 
上秋津地域でおこなった地域づくりにたいする「女性の参画をめぐる意識と問題状況」調査によれば、「女性の地域活動への参加」について、「非常に望ましい」の26.2%をふくめて全体で93.6%、ほとんどのひとが「望ましい」と答えている。男女別にみても、ほぼ似た数字になっている。ただ、「非常に望ましい」という答が、男性で33.2%であるのにたいし、女性は20.0%にとどまっている。また、「地域活動立案への女性参加は必要か」という問いにたいしても、「そう思う」と答えた女性は男性にくらべて10ポイントあまりも低いという結果になっている。

女性の地域活動への参加についてどう思うか
地域活動立案への女性参加は必要か
地域活動立案への女性参画が少ない理由

 「消極的」「積極性に欠けるところがある」と、からたちグループの高垣せりさん、いきしな工房の愛須幸子さんも認める。そのうえで、高垣さんは「陰の力について考えることが大切ではないでしょうか」と、一方的な女性消極論には反論する。
 農家の女性だと、農業をし家庭の切り盛りもす地域活動立案への女性参画が少ない理由る。会合などに出席する時間は、男性に比べてつくり出すのが難しい。
 
 地域活動への女性の参画が少ないのはどうしてか。アンケートは、次のようになっている。男女を通じて全体で一番多かった答は、「女性側の積極性が不十分」。ついで「男性優位の組織運営」「女性の参画を進める意識をもった人が少ない」「家庭の支援・協力不足」などの順になっている。また、男性で一番多かった答は「男性優位の組織運営」で、女性は「女性側の積極性が不十分」であった。アンケートにはあらわれてい
ないが、「女性の側の積極性が不十分」な背景には、「出たがりと思われる」「女は家で」という“視線”がついて回り、そのことが女性の活動を積極的にさせなくしてきた要因と言うことができる。その結果、「大事な取り決めは、男性ばかりでおこなわれてきた」。

 上秋津では男性も女性も、地域づくりへの女性の参加を強く望んでいる。これまでともすると「男性優位の組織運営」のもとで、「積極性が不十分」と受け取られてきた女性たち。しかし、相次ぐグループの誕生と新製品の開発、集落排水事業をめぐる取り組みは、女性たちが発言し行動し始めたことを意味している。「女性みずから、もっと参加していくことが大事」と愛須さん。高垣さんは、言葉に力を込めた。「上秋津には、活動する人材は豊富にいます。女性のなかにも、です。その女性たちが、これまで眠っていたのです」。高尾山のふもとに広がる田園地帯にいま、女性たちから、地域を創るもうひとつの風が吹き出した。


高尾山登山マラソン時の炊き出し